ランプン州政府文化使節団が来日(Rombongan Budaya dari Lampung)
3月31日(土)まで開催中の『スマトラ島ランプン州伝統刺繍展』のフィナーレを飾るイベントとして、ランプン州政府は、文化交流使節団を送ることを決定しました。3月21日、その一陣として「ランプン州芸術評議会(DKL)」は2名の舞踊家兼ファッションモデル、そして演出家と音楽担当者各一名、さらに芸術集団のSanggar Radin Intanを主宰するメイ・サリ・ベルティ女史の計5名を、さらに「ランプン州伝統工芸品評議会(Dekranasda Propinsi Lampung」は、議長のウィディアンティ女史を始め、同州の著名なデザイナーであるイブラヒム氏ら計2名を送り込んできます。また3月第5週には、第ニ陣として、州知事一行の来日も組まれています。これに伴い、インドネシア文化宮(GBI)では、下記の日程で、急遽、“ランプン州文化フェスティバル”を実施することになりました。スマトラ島の玄関口である同州を知る絶好の機会です。どうぞお出かけ下さい。
【ランプン州文化フェスティバル】
期日:2007年3月23日(金)
13:00より第1回公演(ランプン州伝統舞踊)
15:00より第1回伝統刺繍衣装ファッションショー
期日:2007年3月24日(土)
13:00より第2回公演(ランプン州伝統舞踊)
14:00~16:00 『第66期インドネシア理解講座』(2時間で話せるランプン語)
16:00より第2回伝統刺繍衣装ファッションショー
【注】ランプン伝統舞踊並びにファッションショーは入場無料ですが、ランプン語講座は受講料が¥1,000#です。文化フェスティバル観賞ご希望、また語学講座参加ご希望の方は、氏名、住所、電話番号(変更などの緊急連絡用として携帯電話番号も)明記して電子メールでお申し込みください。メールアドレスは: okawa@mxg.mesh.ne.jp
尚、天候状況によって、公演日時が急遽変更される場合もありますので、予めご了承お願いいたします。
第66期インドネシア理解講座参加者全員に、ランプン州政府より素敵なプレゼントがあります。お楽しみに!
来日予定の舞踊家はアニ・クルニアシさんとアンディナさん。二人は、州都バンダルランプンに本部を置く、同州で最も有名な芸術集団であるSanggar Radin Intanに所属しています。同団体は、55年前に設立され、メイ・サリ・ベルティ女史を代表に、およそ100名のメンバーを抱え、これまでにインドネシア国内の幾多の芸術祭に参加する一方、シンガポールやマレーシアでの海外公演も行っています。
伝統刺繍衣装ファッションショーで披露される“Sulaman Usus(腸刺繍)”は、同州で発達した独特の刺繍文化です。別名「Usus Ayam(鶏の腸)」とも言われています。というのも、その形状が、確かにニワトリの腸に似ているのです。ちょっと不気味な命名ですが、刺繍そのものは、見事としか言いようのない、大変豪華で、それでいてとても都会的な感じのものです。 製作方法がとても変わっています。まずサテン地を幅2cmのヒモ状に切り、中に針金を入れて真っ直ぐに縫っていき、縫い終わったらサテン地をひっくり返すために、針金で端を引き抜きます。そして縫い目が見えないようにアイロンで伸ばすと、5mm幅ぐらいの筒状の細いヒモが完成します。このヒモを、あらかじめ作っておいた、丸や花などの幾何学模様が描かれた板の上に、模様に沿ってしつけ縫いしていきます。その後、ヒモとヒモとの間を職人さんが一針一針、クロス縫いでつなぎ一枚の布を完成させます。 以前には、クッションカバーや扇子、枕カバー、ベッドカバーなどに、この刺繍技術が応用されていましたが、最近ようやく衣類にも使用されるようになってきました。
上下の画像は、インドネシア国内で行われたファッションショーや、ミス・インドネシア選考会、そしてミス・ユニバース選考会で参加者が着用した“Sulaman Usus”衣装です
上下の画像は、タピス(Tapis)と“Sulaman Usus”との組み合わせの、同州の盛装衣装です。キャミソール、ウスス刺繍クバヤ(上衣)、タピス製スレンダン(肩掛け)、そしてタピス製サルン(腰巻風スカート)から構成されています。
以下の五枚の画像は、“腸刺繍(Sulaman Usus)”衣装です。
ドラゴンシップを題材にした“タピス(Tapis)”刺繍タペストリー
州知事一行のメンバーとして来日予定のラスワン氏は、同州のタピス刺繍文化の、まさに“生き字引”的存在です。国立ランプン大学の言語文学部を卒業した同氏は、現在、州都でタピス工房であるTapis Helau Galleryを経営しています。その傍ら、タピス文化の集大成である書籍の刊行を目指して、同州の各地で調査・研究活動を続けています。同氏の来日を機に、インドネシア文化宮(GBI)では以下の日程で、第67期インドネシア理解講座を開催いたします。同時に、ランプン州政府観光文化投資局のムハマッド・ハルン(Muhammad Harun)氏による、ランプン観光の魅力に関する講演も行われます。使用言語はインドネシア語&一部英語です。
期日:2007年3月28日(水) 18:00~20:00
場所:インドネシア文化宮(GBI) JR高田馬場駅より徒歩約6分。
定員:約15名
申し込み:メールで(okawa@mxg.mesh.ne.jp)
備考:参加者には、ランプン州政府より素敵なプレゼントがあります。
【参考URL】
2時間で話せるランプン語(第66期インドネシア理解講座)参加者募集Bahasa Lampung)
https://gbitokyo.seesaa.net/article/200702article_3.html
スマトラ島ランプン州伝統タピス展(Pameran Budaya Tapis Lampung)
https://gbitokyo.seesaa.net/article/200701article_3.html
スマトラ島ランプン州タピス展の予定
https://gbitokyo.seesaa.net/article/200610article_8.html
ランプン情報
http://www.enggano.com/lampung.php
ランプン・ポスト紙
http://www.lampungpost.com/aktual/main.php
インドネシア文化宮(GBI)
http://clik.to/GBI
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