バンカ島チュアル展のお知らせ(Pameran Tenun Cual Bangka Belitung)

【名称】 バンカ・ブリトゥン諸島州伝統チュアル布展
【期間】 2007年10月6日(土)~12月8日(土)11:00-18:00 但し日曜・祝日並びに最終日を除く第二&第四土曜日はお休みです。また、雨天などの悪天候の日も、事前予告無しに閉める場合があります。
【展示品】 コンテスト受賞作品など計15点、観光紹介写真、特産海産物など。
【上映】 同州の観光スポットを紹介したVCD
【主催】 インドネシア文化宮、バンカ・ブリトゥン諸島州政府
【後援】 じゃかるた新聞、「Bangka Pos」紙、メトロTV東京支局
【場所】 インドネシア文化宮(GBI) JR高田馬場駅より徒歩約6分。東京富士大学図書館前正門の向かい側のビル1階
【入場】 無料

鉱業で発展を遂げてきた同州も、“南スマトラ州の一角”としてのイメージから脱げ出せないジレンマにとらわれている。2007年4月25日に就任したばかりのエコ・マウラナ・アリ(Eko Maulana Ali)州知事が言う。「新州としての独自のアイコンを見つけ出さなければならない。バンカブリトゥン州を象徴する独自文化の発掘が急がれる」と。
テキスタイル文化面で見た場合、南スマトラ州は、一般的に“ソンケット・パレンバン(Songket Palembang)”と呼ばれる金糸刺繍の縫取織り布で広く知られている。特に絹糸を用いたソンケットは「Kain Limar」と呼称されている。リマール布の中でも特に有名なモチーフが「Kain Limar Muntok」と呼ばれる、バンカ島の西端に位置するムントック(Muntok。今日の西バンカ県の県都)でその昔に生まれた布である。しかし、これまでバンカブリトゥンが南スマトラ州の一角であったため、対外的には、バンカ島の布と言うよりも、パレンバンの布として知られてきた。だが、その名称が物語っているように、まさしく源流はバンカ島のムントックにあった。
リマール布は、簡単に言ってしまえば、イカット(絣)とソンケット(縫取り織り)の合体した布。イカット部分は、スマトラ島の多くの地域で見られるように、横糸を染めたもの(Ikat Pakan)で、カリマンタン島やNTT(東ヌサトゥンガラ)州の縦糸を染めたもの(Ikat Lungsi)とは異なる。
ソンケット・パレンバン(あるいはリマール布)の“原点”は、かつてバンカ島にあったチュアル(Cual)と呼ばれる布にあると確信するバンカ島の人々の間で、今、“チュアル布”の復活と復権を目指す動きが活発化している。言い換えれば、エコ新州知事が探そうとしている「バンカブリトゥン州のアイコン」の一つとして、チュアル布を復活させようとする試みだ。その中心にいるのが、州都パンカルピナン(Pangkalpinang)でチュアル布工房を営むマスリナ・ヤジッド(Maslina Yazid)さん。これまでに30名の織り子を育て、遠くない将来の、(ソンケット・パレンバンとは一線を画す)完璧なチュアル布復活を目指している。


スレンダン。サイズ:約59 X 188cm

サルン。サイズ:約84 X 174cm








【展示会場の様子】
【参考ブログ】
インドネシア文化宮(GBI)活動記録
https://gbitokyo.seesaa.net/article/200610article_2.html
インドネシア文化宮活動記録(インドネシア語)Kegiatan GBI
https://gbitokyo.seesaa.net/article/200610article_4.html
バンカ島で伝統チュアル布コンテストを実施(Kain Cual Provinsi Babel)
https://gbitokyo.seesaa.net/article/200708article_9.html
バンカブリトゥン州のチュアル(Cual)布の復活に賭ける
https://gbitokyo.seesaa.net/article/200704article_8.html
インドネシアのコマ(独楽)文化(No.9)Gasing Indonesia
https://gbitokyo.seesaa.net/article/200704article_7.html
バンカブリトゥン諸島州政府公式Website
http://bangkabelitungprov.go.id/
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