北マルク州テルナテ島で日本語学習熱・日本研究センターもみじ　Momji-Ternate(2): インドネシア文化宮(GBI-Tokyo)

2012年10月05日

北マルク州テルナテ島で日本語学習熱・日本研究センターもみじ　Momji-Ternate(2)

インドネシア東北部の北マルク州のテルナテ島で、日本語普及と日本研究に“孤軍奮闘”するサフリル・マフムッド(Sahril Mahmud)さん(42歳)と、日本人妻の持丸智恵さん(41歳)。二人は、北マルク・ムハマディア大学(UMMU=Universitas Muhammadiyah Maluku Utara)の日本研究センター(Pusat Studi Jepang)「もみじ(MOMIJI)」を二人三脚で運営している。

目下のターゲットは以下のような項目だ。
(1) 日本の大学と提携もしくは姉妹校関係を結び、交換留学生を日本へ送る。また、日本からの留学生を受け入れる。
(2) 日本文化に関する展示会や博覧会などを定期的に開催する。
(3) 大学内のいくつかの学科（例えば農業や漁業など）の学生を日本へ派遣し、トレーニングと勉強を兼ねて短期滞在プログラムの実施。
(4) 日本研究促進のための図書館設立。
(5) 可能ならば、2012年12月にも、日本語を勉強中の生徒の中から特に優秀者を日本へ派遣し、日本を実体験させる。

日本側の対応次第では、決して無理な要望とは言えない。何よりも、日本語を懸命に覚え、日本を深く理解したいと願う生徒たちの意気込み・情熱に「もみじ」は応えようと腐心している。かつて太平洋戦争時、5万を超える日本軍将兵が、北マルク州一帯に展開した。ハルマヘラ(Halmahera)そしてモロタイ(Morotai)島。あの戦艦大和さえ、同州のバチャン(Bacan)諸島に停泊したこともある。

太平洋戦争の戦場跡は、至る所に残っている。ハルマヘラ島のワシレ(Wasile)湾、そしてカオ(Kao)湾には幾多もの日本船が座礁、沈船している。そしてガレラ(Galela)やトベロ(Tobelo)、カオには幾つもの高射砲が残る。モロタイ島には、いまだ多くの遺骨・遺留品が山中に散在する。

そればかりか、旧日本軍がハルマヘラ島で建設した計13個の飛行場の内、4つの滑走路跡が、今でも国内空港として活きている。“日本”は北マルク州に厳然として存在している。しかも、対日感情は極めて良好だ。日本語学習熱がそのことを端的に示している。北マルク州は、日本との関係で見れば、戦争の歴史を平和観光の対象に据え、そして平和の具象として日本語・日本研究に時代を刻み始めている。

サフリル夫妻は、恐縮そうに「もみじ(MOMIJI)」に対する日本社会の応援を、次のような物品支援面で熱く期待している。

(1) 日本語入力が可能なパソコンもしくはノートパソコン（可動であれば中古品でも可）。
(2) 日本語学習のための教科書及び辞書。
(3) 日本語の教材　例えば絵本や映画DVD、日本の歌（歌謡曲ばかりでなく童謡など）のCDなど。
(4) 日本文化理解のための教材。例えば日本の伝統的な踊りのDVD、伝統工芸品、茶道･生け花などのマニュアル本など。
(5) ゆかたや着物、履物など（日本文化紹介イベントで着用。中古でも可）。
(6) 書道の道具一式（中古でも可）。
(7) プロジェクター（可動であれば中古品でも可）。
(8) バザーを開くための日本の食材（のり・わかめなどの乾物、そば・うどん、みそ、七味とうがらし、わさびなど）。

日本国内からに限らず、要望リストを見る限り、インドネシア国内在住の邦人からでも難なく対応できそうだ。是非、応援したいと思われた皆様、以下の住所まで直接送付していただけましたら幸いです。

Pusat Studi Jepang Momiji
Universitas Muhammadiyah Maluku Utara (UMMU)
Jl: K.H.Ahmad Dahlan No.100 Kel.SASA, Ternate Selatan
MALUKU UTARA, INDONESIA 97712
TEL:0821-9185-2294（持丸　智恵）
TEL:0853-4004-6104（Sahril Mahmud）