ヨハナさんパプア人初の女性教授就任 Profesor pertama wanita Papua


2012年11月14日、パプア州の州都ジャヤプラ(Jayapura)郊外にあるウンチェン(Uncen)で行われた、ヨハナ教授就任式典で、学長のフェストゥス・シンビアク(Festus Simbiak)学長は、「今日からキャンパスは、初のパプア人女性教授をいだく」と、その就任を誇らしく宣言した。
ヨハナさんの専門分野は「Syllabus Desig」と「Material Development」。それもそのはず、54歳になったばかりのヨハナさんは、これまでにシンガポール、オーストラリア、カナダなどへの留学経験を持つ。修士号は、1994年、British Colombia Canada大学から授与された。夫のレオ・ダウンウィラ(Leo Daunwira)さんの理解と協力に深く感謝している。
分離独立運動関連の流血事件が絶えない“タナ・パプア(Tanah Papua・パプアの地)”。かつて日本軍が連合国軍との間で死闘を繰り広げ、そしてオランダ植民地からの“開放”闘争を経てインドネシア共和国が、同地を正式併合したのは43年前の1969年。1980年前半まで地球最後の秘境とも呼ばれることもあった、日本よりも広大な面積を有する同地では、鉱物資源を主体とする、更なる開発ラッシュが続いている。
その過程で、「パプア人のジェノサイドが進行している」との、人権問題を核とする国際非難も頻繁に聞く。友人でパプアの中央高地パニアイ出身で、去る10月、インドネシア国家人権委員会(Komnasham)の副委員長(2012-2017)に就任したNatalius Pigaiさんが言う。「パプアに限らず、これからはナショナルの視点で、インドネシア全体の問題に対応しなければならない」。
2010年の国勢調査によれば、パプアでは先住民族であるパプア人がマイノリティ化の事実に直面している。全人口約361万の中で、パプア人の比率は約48%、一方外来の民族数は約52%。有能な人材が育っているとは言え、タナ・パプアの社会構造はどんどん“インドネシア化”の方向にある。
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